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世界遺産 009「白川郷・五箇山の合掌造り集落」

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白川郷・五箇山の合掌造り集落

岐阜県荘川流域の白川郷

富山県荘川流域の五箇山

白川郷(しらかわごう)は、岐阜県内の荘川流域の呼称で、岐阜県大野郡白川村と旧荘川村(現在は高山市)にあたる地域。

五箇山(ごかやま)は、富山県南砺市内の庄川沿いにある5つの谷間(赤尾谷、上梨、下梨、小谷、利賀谷)の総称。「五ヶ谷間」を音読して「ごかやま」と呼ばれるようになったと伝えられている。

ダム建設ブームに抗して合掌造り家屋を移築保存

白川村では、戦後のダム建設ブームで多くの合掌造り集落がダム底に水没、昭和40年代の高度経済成長時代には合掌造り家屋が村外に売却されたり近代的家屋に立て替えられた。こうした開発優先の流れに対し、白川村は廃屋になった合掌造り家屋を昭和42年(1967年)から移築保存を開始、昭和47年(1972年)からは「白川郷合掌村」として公開してきた。

白川郷住民憲章(売らない、貸さない、こわさない)を制定

また荻町住民有志は、昭和46年(1971年)、白川郷荻町集落の自然環境を守る会を結成、合掌造り家屋の保存のため「売らない、貸さない、こわさない」という住民憲章を制定し合掌造り家屋と景観を保存してきた。

荻町集落は昭和51年(1976年)に、菅沼集落と相倉集落は平成6年(1994年)に、それぞれ「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、平成7年(1995年)のユネスコ世界遺産への登録につながった。

合掌造り家屋の構造は叉首構造(さすこうぞう)

屋根の形が合掌した時の手の形に似ていることから「合掌造り(がっしょうづくり)」と呼ばれ、屋根の角度は積雪を防ぐため45~60度の急勾配になっている。2階以上は柱を立てることなく広いスペースを確保できる叉首構造(2本の丸太を頂部で交差させ屋根を作る構造)で、部材の結合には釘などの金属は使わず縄やネソと呼ばれるマンサクの木が使われている。

茅葺屋根の葺き替えは30年~40年に1度、結(ゆい)と呼ばれる地域住民の共同作業で行われている。

合掌造り家屋の集落による相違

白川郷・五箇山の合掌造り集落は、合掌造り集落の地域的な広がりと地域ごとの差異を示すため、複数の構成資産を複合体として登録するシリアル・ノミネーション・サイトとして3集落が登録されている。 

屋根の勾配は、荻町集落と比べ菅沼集落や相倉集落の方が若干急になっている(五箇山地方の雪は湿気が多く重いためと考えられる)。

合掌造り家屋への入口は、荻町集落は屋根が見える平側にある「平入り」に対し、菅沼集落と相倉集落は屋根の妻側にある「妻入り」になっている(妻側に下屋があるので入母屋造りのようにも見える)。

相倉集落の合掌造り家屋には屋根に煙抜きが設けられている。

荻町集落には収穫した稲を干すハサ小屋が多く見られるが、菅沼集落と相倉集落には見られない。相倉集落には外壁を白漆喰で塗り固めた土蔵が多く見られる。

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合掌造り集落の構成資産は次の3集落。

  • 荻町集落(おぎまちしゅうらく)
  • 菅沼集落(すがぬましゅうらく)
  • 相倉集落(あいのくらしゅうらく)

登録地域の面積は、構成資産 68ヘクタール、それを保護する緩衝地帯 58,873ヘクタール。


引用 : 日本の世界遺産-平和が一番

https://heiwa-ga-ichiban.jp/sekai/index.html


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